平成14年10月14日開催!東京龍馬会 第30回:史跡探訪「大江戸都心の幕末ワールド」

2002年5月26日

JR中央線市ヶ谷駅(外堀公園)⇒東郷記念公園(旧東郷平八郎邸)⇒和学講談所跡碑(旧塙次郎邸)⇒錬兵館道場跡碑(旧斎藤道場跡)⇒「靖国神社遊就館」⇒昼食⇒大村益次郎銅像⇒九段坂公園(大山巌・品川弥次郎銅像)⇒蕃書調所跡碑都営地下鉄新宿線「九段下駅」~「岩本町駅」 玄武館道場跡碑(旧千葉道場跡)⇒種痘所跡碑(旧川路聖謨邸)⇒十思公園(伝馬町牢屋敷跡碑、吉田松蔭終焉の地跡碑)⇒営団地下鉄日比谷線「小伝馬町駅」~「築地駅」軍艦操練所跡碑・波除神社⇒海軍兵学校寮跡⇒「東銀座駅」

東郷記念公園

東郷記念公園

東郷平八郎邸宅跡。弘化4(1847)年~昭和9(1934)年。薩摩出身。年少で薩英戦争に参加し、戊辰戦争では軍艦「春日」に乗る。維新後、7年間の 英国留学。日清戦争では巡洋艦「浪速」艦長を務める。日露戦争では、海軍大臣・山本権兵衛の推挙により連合艦隊司令長官に補任。加藤友三郎・秋山真之など をスタッフとして、ロシア海軍「バルチック艦隊」を壊滅させる。これにより「聖将」として国内外で有名となるが、晩年は海軍内の対立にまきこまれ、対英米 強硬派(艦隊派)の旗頭に担がれ、対英米強調派(条約派)を粛清する役割を果たすという負の面もある。

 

大村益次郎銅像

大村益次郎銅像

文政7(1824)年~明治2(1869)年。周防国出身の蘭方医。長州藩に仕える前は、「村田蔵六(良庵)」と名乗っていた。「緒方洪庵」の適塾で、 「橋本佐内」、「大鳥圭介」、「福沢諭吉」らと学ぶ。宇和島藩に仕えた後、江戸で蘭学塾「鳩居堂」を開く。この塾に「久坂玄端」が入門していた関係から 「桂小五郎」「周布政之助」らの知遇を得、長州藩へ出仕する。防長四境戦争の折には石州口の参謀を務め、1000名の兵で7500の幕府郡を破る。戊辰戦 争時は軍防事務局判事として江戸の治安回復を命じられた。明治新政府では兵部大輔を務め、新政府軍の軍政・軍令を統括し、天皇直属の中央常備軍編成に尽力 し、また「西郷隆盛」の動きにも注目し不平士族への警戒を怠らなかった。
明治2(1869)年に、兵制改革に反対する長府藩士「神代直人」らに京都で襲われ重傷、敗血症で死亡する。46歳。
銅像は明治26(1869)年の設立で、上野戦争を江戸城から指揮する勇姿と伝えられる。

 

蕃所調書跡碑

蕃所調書跡碑

老中筆頭「阿部守弘」により計画され、安政4(1857)年に開設される。主に外交文書の翻訳が役目であったが、後に外国語の習得や西欧の科学技術の研 究・教育が加わる。九段坂下に3年間おかれた後、「開成所」と改名し一ツ橋門外護持院ヶ原に移る。明治後は大学南校となり、やがて東京大学に吸収される。

 

玄武館道場跡碑

玄武館道場跡碑

千葉周作の北辰一刀流「玄武館」と、漢学者「東条一堂」の「瑤池(ようち)塾」の偉業を記念したもの。千葉周作についてはこちらを参考。
玄武館道場は、文政5(1822)年に日本橋品川町に開かれた、後にお玉が池に移された。

 

お玉が池の跡

お玉が池の跡

徳川家康の江戸入府時には、この辺には上野「不忍池」を凌ぐ大きな池が存在した。しかし江戸時代を通して埋め立てられ、幕末の頃には小さな池となっていた。茶屋の娘「お玉」の身投げ伝説から、池の名前が来ている。
現在「お玉稲荷」が建立されている。

 

吉田松蔭先生終焉の地碑

吉田松蔭先生終焉の地碑(十思公園内・伝馬町牢屋敷跡)

この公園付近一帯はかつては牢屋敷で、江戸時代を通して数十万の入牢者があったと言われる。安政の大獄では、勤皇の志士も96人が収容された。松蔭は2度 この獄についている。1度目は、ペリー来航時にアメリカ軍艦に載りこむも拒否されて失敗し、下田奉行に自首した時。半年後国元に引き取られ萩郊外で謹慎中 「松下村塾」を開く。安政の大獄の際、老中「間部詮勝」襲撃計画(伏見要撃策)の首謀者として門下生を扇動した疑いで長州から江戸に送られ、再びこの獄に つく。安政6(1859)年10月27日、評定所で死刑の判決を受け、小塚原で斬首された。

 

軍艦操練所跡碑

軍艦操練所跡碑

安政4(1857)年4月、幕府が築地講武所内に設置した海軍訓練施設。独自の海軍創設を目指す幕府が、「長崎海軍伝習所」の事業を江戸で継承させたこと に始まり、オランダから伝習のため献上された軍艦「観光丸」で操練させた。教授方頭取には長崎海軍伝習所第一期の「矢田堀景蔵」が命じられ、伝習生の中に は「内田恒次郎」、「赤松大三郎」、「沢太郎左衛門」、「榎本釜次郎」などのオランダ留学組みや、一時期「久坂玄端」などがいた。
明治元年(1868)、操練所の業務は海軍兵学寮に移行され、後は築地ホテルが建った。

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